ブルボン・ポワントゥ

今年は、いくつかの伊勢丹にあるカフェ・メルカードで、五月末くらいまで店頭で飲めるようになっていたのを思い出して、京都伊勢丹まで飲みに行ってきました。


ダックワーズ(焼き菓子)一つと小さなパンフレットつきで1050円(税込み)。コーヒーはペーパードリップで、一人用のコーヒーサーバーに入った状態で、「Bourbon Pointu」のロゴが入った、細長めのデミタスと共に出てきました。「香りを楽しんでいただきたいので、一杯目は何もいれずにどうぞ」とのこと。

独特のフルーティな香りとすごい甘味を持ってて、非常に高いクオリティのコーヒーでした。


それと、せっかくの記念なので、ということで、無理にお願いして焙煎豆を一粒だけ分けてもらいました(ありがとうございます m(_ _)m)

多分個体差のうちなんだけど、その一粒は写真で見るものほど「先の尖った感じ」ではなかったです。小粒で細長く、言われてみれば、確かに両端が尖っているような気もするかなぁ?…という感じ。

で、前から気になっていた「はぜない」ということについて。もちろん、ハゼ音がするかどうかなんてのは判らないものの、いわゆる、現象としての「1ハゼ」は起こしてます(バッハの田口さんが言うところの「音はしないけど、これはハゼてる」という状態)。それと想定してた可能性のうち、「胚乳の全体的な構造が違う」ということもなさそうでした。胚乳の巻き方自体は普通の豆と変わらないです。

なので、後残ってる可能性としては、細胞壁の厚みが異なることによるもの、ということになります…つっても、いくつかの本で書かれてるような「細胞が破裂するときの音」というのは、(科学者としては使うのが憚られるけど、敢えて使うと)まず「100%ありえない」話なので、おそらくはこのことが焙煎時の胚乳部分の「硬さ」に影響して、豆内部での発生したガスが抜けやすくなってしまってるために、ハゼ音が出ないのではなかろうか、と考えてます。

でもまぁ、細胞壁の厚みについては、木部での写真を出してる論文はあるのだけど、実際に胚乳でも細胞壁の厚みが異なるかどうかを示している論文は今のところ無かったと思うので(でもまぁ、にも関わらず、川島氏がコーヒーハンターで「生豆の細胞壁が薄い」と述べてるんだけど、この辺りはよう判らん)、本当のところどうなのかは、もうしばらく保留かな。