不揃いな「イエメンモカ」たち

エチオピアに続いて何だか訳の判らない外来語の名詞ばかりで、ちっとも理解できた気にならないが、大雑把にポイントだけまとめておこう。

  1. イエメンのコーヒーは複数の品種が混在する栽培種*1で、イエメン栽培種(群)と総称される。
  2. イエメン栽培種群の全容は明らかではないが、少なくとも4種類の主要なタイプと、それぞれの地域だけに見られるタイプ(local type)が存在している。
  3. イエメン栽培種のそれぞれの名称には未だ混乱が多い。
  4. 今後、現地調査による種苗サンプルの収集と、一層の研究が必要である。

イエメンのコーヒー「モカ」は、昔から高品質*2であるだけでなく、不揃いなことでもよく知られていた。複数の異なるエリアからモカ港に集積されていたからだけでなく、この「イエメン栽培種」が元々複数のタイプが混在し、かつ、その名称に混乱が見られることも、「不揃いなモカ」の理由の一つと考えてよいだろう。

*1:野生種や半野生種と違い、人為的栽培によるもの

*2:おそらくは後発のジャワと比べて