2010-07-23から1日間の記事一覧

「三原種」の揃い踏み

その後、インドネシアのコーヒー栽培は大きな災厄に見舞われる。19世紀後半に発生したコーヒーさび病の蔓延*1である。ケニアで1861年に発生したさび病はスリランカ(1868)、インド(1869)に到達し、それぞれの国のコーヒー栽培を数年のうちにほぼ壊滅させた。…

インドネシアへの伝播

#アラビカ種ティピカの年譜 (1670年?ババブダンがモカ港からインド西部にイエメンのコーヒーを持ち帰る。後のオールドチック) 1690年 ジャワ島のバタヴィア(現在のジャカルタ)に、イエメンから来たコーヒーノキが植えられる? 1696年 インドのマラバールか…

オランダによるインドネシアのコーヒー栽培

インドネシアでコーヒーの栽培がさかんになったのは、ひとえにオランダ、さらに言えばオランダ東インド会社(以下、VOC*1)の「功績」である……それを単純に「功績」と言っていいのであればだが。 17世紀、オランダは東インド地域での香辛料貿易の覇権をポル…

インドネシアコーヒーの歴史と品種(1)

#3回くらい引っ張る予定。 インドネシア、特にジャワ島は、しばしば「イエメンに次いでコーヒー栽培が行われた、古い産地である」と言われる。本当に「イエメンの次に栽培された」と言っていいかというと、ちょっと微妙な点はある*1のだが、まぁ「商業規模…