さび病パンデミックの衝撃

宮崎で発生した口蹄疫が、過去に例をみないほどの拡大を見せている。現地の畜産業に対するダメージは計り知れないし、ネットの一部では「日本の畜産業は終わった」と言う声すら聞こえてくるほどだ*1。農業において、このような伝染病はしばしば致命的なものになりかねない。コーヒー栽培においてもそうだった。

少し年配(失礼!)のコーヒー関係者であれば、ブラジル大霜害(1975、1994)の方を先に思い出すかもしれない。確かに、霜害は一産地を丸ごと壊滅させかねないほどのダメージにつながった。また内乱などの社会問題が産地を衰退させたケースや、強力な競合国の出現で産地が衰退したケース、経済的な問題で衰退したケースなど、コーヒー栽培に致命的なダメージを与える要因にはさまざまなものが存在した。しかし、その中でも「コーヒーさび病」ほど、甚大な被害をもたらし、さらにその後のコーヒー栽培を一変させたものはないと言っていいだろう。

*1:もちろん、そんなことにはならないと信じたいし、そう信じているが。