2010-06-22から1日間の記事一覧

インド・モンスーン

「品種」とは少し違うのだが、インドには「モンスーンド・コーヒー Monsooned Coffee」あるいは「インド・モンスーン」と呼ばれる独特のコーヒーがある。これはインドからヨーロッパに運ばれていた当時の、伝統的な製法に従うものとされている。「モンスーン…

さび病耐性品種の発展

オールドチックに代わって、1870年代からインドで栽培されたのが「クールグ Coorg」と呼ばれる品種である。おそらくはオールドチックに由来すると思われるアラビカ種で、比較的標高の低い、クールグ地区の農園で見いだされたことから、この名がある。クール…

ババ・ブダンのコーヒー

さて、このババ・ブダンが伝えたとされるコーヒーは「オールドチック Old Chiks」と呼ばれ、栽培品種に相当するものである。"Chiks"というのは、聖堂があるチッカマガルール (Chickmagalore, Chikkamagaluru, Chikmagalore, Chikmagalur) という地区名から来…

ババ・ブダンによる伝播

時は流れて17世紀。インド南部は、ヒンドゥー王朝であるヴィジャヤナガル王国(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%A4%E3%83%8A%E3%82%AC%E3%83%AB%E6%9C%9D)の支配下にあったが、1649年にスンニ派イスラム王朝であ…

「民衆のヒーロー」ダダ・ハヤート

ババブダンギリ聖堂は、イスラーム初期に、インドに初めてイスラム教を広めたとされる「ダダ・ハヤート Dada Hayat」を奉った場所であった。ダダ・ハヤートは本名、アブドゥル・アジーズ・マッキ(Abdul Aziz Makki、Hazrat Sheikh Abdul Azeez Mecci)。メ…

インドにおけるコーヒーの歴史

コーヒーの栽培はイエメンにおいて始まり、現在では世界中に広まっている。その栽培の伝播においては、オランダやフランスをはじめヨーロッパの国々が大きく貢献したことは良く知られている。しかしその一方、「いわゆるヨーロッパ人」以外の手によって広ま…